臨床開発モニターと臨床研究モニター(またはPMSモニター)の違いは何?

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臨床開発モニターと臨床研究モニター(またはPMSモニター)の違いは何?

当方CRCです。

臨床開発モニターへの転職を検討していますが、臨床研究モニター(またはPMSモニター)という職種を見かけることもあります。この2つの職種はどのように違うのでしょうか。調べても分かりませんでしたので、こちらで質問させていただきました。

臨床開発モニターが治験をモニタリングして、臨床研究モニターが臨床研究をモニタリングして、PMSモニターがPMSをモニタリングするのは分かるのですが、年収とか働きやすさ、残業などは違うのでしょうか。


日付2022年10月22日 閲覧数7619

AIAIによる要約

1)臨床開発モニターは仕事がきつく年収が高い、臨床研究モニターやPMSモニターはワークライフバランス重視向き。
2)臨床開発モニターは細かいルールと複雑な手続き、臨床研究モニターやPMSモニターは簡素な手続き。
3)臨床研究モニターやPMSモニターは仕事のオンとオフを区別しやすく、リモートワークの利用頻度が高い。
4)臨床研究モニターは医師との会話が多く、将来性が高い。PMSモニターは定型的な業務を好む人向け。

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臨床開発モニターは臨床研究モニターより仕事がきつく年収が高い

大まかに述べるなら、臨床開発モニターは臨床研究モニターより仕事がきつく年収が高いです。そのため、バリバリと働いてたくさん稼ぎたい人に向いていると言えます。

それに比べて、臨床研究モニターやPMSモニターは臨床開発モニターより仕事がきつくない分、年収が低いことが多いです。そのため、年収よりもワークライフバランスを重視したい方に向いていると言えます。

臨床開発モニターが作成する書類はとても細かい決まりがあります。そして手続きは複雑です。仕事のプレッシャーは大きく、土日や夜間も対応に追われるなどハードワークです。英語力も必要です。その分、得られる年収は高いです。

それに対して臨床研究モニターが作成する書類は臨床開発モニターほど複雑ではありません。手続きも簡素です。仕事のプレッシャーは小さく、土日や夜間に対応に追われることがありません。英語力も臨床開発モニターほど求められません。当然、得られる年収は臨床開発モニターより低いです。

PMSモニターは臨床研究モニターより仕事がさらに単調になる分、こなすべき数が増えます。臨床開発や臨床研究より定型的な業務を好む方や、薬の安全性に興味がある人に向いています。年収は臨床研究モニターと同じぐらいになることが多いです。

以下では項目別に臨床開発モニターと臨床研究モニター、PMSモニターの違いを説明させていただきます。臨床開発モニターについて解説した記事はCRAばんく上にたくさんございますので、今回は臨床研究モニター、PMSモニター目線で説明させていただきます。


<臨床研究モニターやPMSモニターは仕事のオンとオフを区別しやすい>

治験は安全性に懸念がある場合、24時間以内にPMDAへ報告する必要があるなど、土日や夜間であっても緊急に対応することを求められる場合があります。そのため、休みであっても仕事を完全にオフにすることができない場合が多いです。

それに対して、臨床研究やPMSで使用されるのは一定の安全性が証明されている市販薬であることもあり、合併症が発生したとして治験薬のように緊急な対応を求められることはありません。つまり、休みの日は仕事を完全にオフにできることになります。


<臨床研究モニターは出張が少なく、リモートワークの利用頻度が高い>

臨床開発モニターは原則として毎月のようにSDVを行い、IRBに審議依頼をする必要があります。

しかし、臨床研究モニターが行うSDVの頻度は年に1~2回と少なく、CRBへの審議依頼も頻繁に行う必要がありません。その結果、臨床研究モニターは施設へ訪問する頻度が少なくなります。出張も少なくなり、リモートワーク(在宅勤務)も多く利用できることになります。

PMSでは基本的にはSDVが行われないため、PMSモニターがSDVのために施設へ訪問することはありません。しかしながら、PMSモニターが担当する施設数は臨床開発モニターや臨床研究モニターよりはるかに多く、医療機関への調査説明や依頼を行うときに施設への訪問を求められることも多いため、結果としてPMSモニターの出張の回数は臨床開発モニターと同じか、わずかに少なくなることが多いようです。

臨床開発モニターもリモートワーク(在宅勤務)を利用できることが多いですが、臨床研究モニターやPMSモニターはそれ以上にリモートワーク(在宅勤務)で働ける場合が多いと言えます。


<臨床研究モニターやPMSモニターは英語が苦手でも大丈夫>

臨床研究は国内試験の割合が高いため、英語の使用頻度が低くなります。そのため、臨床研究モニターは臨床開発モニターより英語が苦手でも大丈夫です。PMSも同様です。

治験はグローバル化が進んでいるため、英語の使用頻度が高くなります。グローバル治験は時差の都合で、夜間の対応が増加します。


<臨床研究モニターやPMSモニターが作成する書類は複雑ではなく、手続きも簡素>

治験で使用する書類はルールが細かく複雑で作成するのが大変です。また、IRB関連の手続きはとにかく多いです。

それに比べて、臨床研究は治験ほどルールが細かくないため、書類が複雑ではなく手続きも少ないです。その分、臨床研究のほうが対応する施設数が2~3倍に増えますが、治験のように個別に対応するのではななく、一気にまとめて処理できることが多いです。

PMSモニターが使用する書類の種類は臨床研究よりさらに少なく、手続きも簡素そのものです。その分、対応する施設数は10~20倍へと増加することが多いです。

書類作成や手続きは臨床研究やPMSのほうが難しくないと言えます。特にPMSは臨床開発や臨床研究に比べて、かなり易しいと言えます。


<臨床研究モニターは医師と会話する時間が長い>

臨床研究は医師主導の比率が高いです。CRCがいないことも多いため、臨床研究モニターは必然的に医師と会話する時間が長くなります。PMSモニターも主な会話の相手は医師になりますが、臨床開発モニターや臨床研究モニターほど深く関わりません。

臨床研究モニターやPMSモニターは医師と会話することに慣れているMRやCRC、医療従事者に適した職種だと言えます。特に臨床研究モニターは医師との会話を通じてご自身のスキルアップを図りたい方に向いています。


<臨床研究モニターの将来性は高い>

臨床開発モニターが働く業界はすでに成熟しており、経験豊富なベテランCRAも多数いらっしゃいますから、簡単に出世できない場合が多いです。

それに対して、臨床研究モニターが働く業界はまだ成熟しきっていません。法律がようやく整い、今後も規模が拡大し続けると言われていますので、臨床開発モニターより臨床研究モニターのほうが早く出世できる可能性があると言えます。


■■■その他の臨床開発モニターと臨床研究モニターの違いの一覧■■■

<目的>
臨床開発モニターの目的は新薬の承認。臨床研究法は論文発表。PMS(製造販売後調査)は医薬品の有効性と安全性の調査。PMS(市販直後調査)は情報提供と情報収集。

<遵守すべき規制>
臨床開発モニターはGCP。臨床研究モニターは臨床研究法、もしくは倫理指針(人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針)。PMSモニターはGPSP(製造販売後調査)やGVP(市販直後調査)。

<審査機関>
臨床開発モニターはIRB(治験審査委員会)。臨床研究モニターはCRB(認定臨床研究審査委員会)、もしくはEC(倫理委員会)。

<SDV>
臨床開発モニターの対象は全データ。臨床研究モニターの対象は全データの1割ほど。PMSモニターはSDVを基本的には行わない。

<試験デザイン>
臨床開発モニターはランダム化・盲検化されている。臨床研究モニターはランダム化、盲検化されていない。

<対象集団>
臨床開発モニターの対象は限定された少数の集団で複数の選択基準と除外基準がある。臨床研究モニターの対象は多数の集団でで少数の選択基準と除外基準がある。

<データ量>
臨床開発モニターは少ない患者、少ない施設(3~7)、複雑なCRF。臨床研究モニターは多数の患者、多くの施設(10~20)、簡素なCRF。臨床研究モニターはとても多数の患者、とても多くの施設(30~100)。

<薬>
臨床開発モニターが使用するのは治験薬。臨床研究モニターやPMSモニターが使用するのは市販薬。


<以下の記事も参考にしてください>

CRA(臨床開発モニター)のキャリアチェンジ先を教えて下さい

治験の位置づけ

臨床研究や医師主導治験の経験はCRAへの転職に役立ちますか?

企業治験と医師主導治験のどちらの経験が評価されますか。

治験コーディネーターと臨床研究コーディネーターは何が違うのでしょうか。


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日付2022年11月22日
臨床開発モニターと臨床研究モニターの違い AI

CRAとは、臨床開発モニターのことで、製薬会社が新薬を開発するために行う治験の依頼者として、医療機関との調整や治験の管理・監査を行う仕事です。一方、臨床研究モニター(またはPMSモニター)は、既に承認された医薬品や医療機器の安全性や有効性を確認するために行われる臨床研究(またはPMS)の依頼者として、同様の業務を行う仕事です。

つまり、CRAと臨床研究モニター(またはPMSモニター)の違いは、対象となる医薬品や医療機器が承認前か承認後かという点です。


臨床研究モニターとPMSモニターの違い AI

臨床研究モニターとPMSモニターの違いは、対象となる医薬品や医療機器が承認後に行われる臨床研究か、承認後に行われる市販後調査(PMS)かという点です。

臨床研究モニターは、承認後の医薬品や医療機器の安全性や有効性をさらに確認するために行われる臨床研究の依頼者として、医療機関との契約や調整、データの収集や管理などを行います。PMSモニターは、承認後の新薬の安全性や信頼性をさらに詳しく調査する目的で行われる市販後調査(PMS)の依頼者として、同様の業務を行います。

つまり、臨床研究モニターとPMSモニターは、同じような仕事内容ですが、対象となる医薬品や医療機器が異なります。


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