60歳以上の転職活動について（製薬業界/臨床開発）

60歳半ばで製薬業界、特に開発業務経験者であれば、採用の可能性は十分にあります。ただし、正社員としての採用は難しく、契約社員、嘱託社員、顧問、非常勤といった形での採用が中心となるでしょう。

60歳以上で製薬業界で採用される可能性が高い理由

製薬業界、特に開発業務経験者は、以下のような理由から60歳以上でも採用される可能性が高いです。

◆ 豊富な経験と専門知識: 30年以上開発業務に携わってきた経験は、企業にとって非常に貴重な財産です。特に、新薬開発の経験、薬事申請の経験、グローバル試験の経験などは、企業から高く評価されます。
◆ 即戦力としての期待: 新しい知識や技術を習得するのに時間がかかる若手と異なり、経験豊富なシニア人材は即戦力として期待できます。特に、経験が求められる業務や、若手育成のための指導役として活躍が期待されます。
◆ 人材不足の状況: 製薬業界では、特に開発部門において人材不足が深刻な状況です。そのため、経験豊富なシニア人材を積極的に採用する企業も増えています。

60歳以上で製薬業界で働く場合の働き方

前述の通り、正社員としての採用は難しいですが、以下のような働き方が考えられます。

◆ 契約社員/嘱託社員: 企業と期間を定めた契約を結び、特定の業務を担当する働き方です。比較的自由な働き方ができる場合もあります。
◆ 顧問/非常勤: 企業の経営や特定のプロジェクトに対して、専門的な知識や経験を提供する働き方です。週数日程度の勤務となる場合が多いです。
◆ 再雇用制度の利用: 定年を迎えた企業で、再雇用制度を利用して働く方法もあります。

転職活動におけるポイント

60歳以上で転職活動を行う場合、以下の点を意識することが重要です。

◆ これまでの経験を棚卸しする: 30年以上培ってきた経験を整理し、どのようなスキルや知識を持っているのか明確にしましょう。特に、応募する企業や職種で活かせる経験を重点的にアピールできるように準備しましょう。
◆ 強みを明確にする: 年齢による体力面などのデメリットをカバーするため、経験、知識、人脈など、自身の強みを明確にアピールすることが重要です。
◆ 柔軟な働き方を検討する: 正社員にこだわらず、契約社員、嘱託社員、顧問、非常勤など、様々な働き方を検討することで、就業機会を広げることができます。
◆ 人脈を活用する: これまで培ってきた人脈を活用し、転職情報を得たり、紹介を依頼したりすることも有効です。
◆ 転職エージェントを活用する: シニア層向けの転職に強いエージェントや、製薬業界に特化したエージェントを活用することで、適切な求人情報やアドバイスを得ることができます。

具体的な職種例

開発業務経験を活かせる職種としては、以下のようなものが考えられます。

◆ 開発顧問: 企業の開発戦略や個別のプロジェクトに対して、専門的なアドバイスを提供する仕事です。
◆ 薬事申請業務: 薬事申請に関する豊富な経験を活かし、申請書類の作成や当局との折衝などを行う仕事です。
◆ 教育・研修業務: 若手CRAや開発担当者に対して、教育・研修を行う仕事です。
◆ 安全性情報管理業務: 医薬品の安全性情報管理に関する豊富な経験を活かし、安全性情報の評価や管理などを行う仕事です。

まとめ

60歳半ばでも、製薬業界での豊富な開発経験があれば、採用の可能性は十分にあります。正社員にこだわらず、様々な働き方を検討し、自身の強みを明確にアピールすることで、新たなキャリアを築くことができるでしょう。